お知らせ

烏梅の製造現場へ行ってきました。

奈良県奈良市の月ケ瀬へ烏梅製造を見学に行ってきました。
日根野勝治郎商店が毎年烏梅を分けていただいている中西さん。
中西喜久さんは、国選定文化財保存技術「烏梅製造」の保持者であり現在は娘さんお孫さんの三代で製造に携わっておられます。

一年に一度だけこの時期の二週間ほどだけ製造される烏梅。
今年は今週いっぱいで製造を終えられるとの事でした。

自然に木から落ちた完熟の梅の実のみを使用して製造される烏梅。
中西さんは自宅の農園で梅から生産されています。

完熟の梅に灰をまぶし、ウメスダレの上に隙間なく丁寧に並べられた梅実。
二段重ねされたウメスダレをクヌギ木ともみ殻を燃やした窯の上に乗せ、ムシロを上から被せた後24時間燻蒸します。
燻蒸が終わった後約一カ月ほど天日干しされカラカラに乾燥したら完成です。

この烏梅、紅花染めをする際に媒染材として用いられこの地では鎌倉時代より続いてきた昔ながらの製法により製造されていますが、現在では中西さんが日本で唯一の生産者となってしまいました。
化学染料にはない柔らかな紅花染めの色を出すために必要な烏梅、これからも良質な烏梅を製造していただきたいと思っております。

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2018.07.10